本当は言いたいことがあるけど、周りの目を気にして発言できない。
そんな思いをしたことが、1度はありませんか?
その場の空気を大切にするあまり、「意見」を言わずに黙る人は多いです。
特に日本は、「周りに合わせることが美徳」という風潮がありますよね。
なぜなら、「意見を言う=周りを批判する」というイメージが強かったから。
そんな自分を変えたいと思い、今回ご紹介する「自分の意見で生きていこう」を読みました。
本書をザックリまとめますと、
正解のない問題にこそ価値がある。正解なんてないんだから、みんな意見を言おう。
です。
本書を読み進めていただければ、意見の「本質」を知ることができます。
「自分の意見で生きていこう」の基本情報
それでは、著書のご紹介です。
- 出版社:ダイヤモンド社
- 著者:ちきりん
- 発売日:2022/01/12
- ページ数:336ページ
- 定価:1500円+税
著者はちきりんさん。
2005年に開設したブログ「Chikirinの日記」が人気の、トップブロガーです。
さまざまな切り口で社会への「意見」を言うスタイルが売りで、たくさんの共感を呼んでいます。
本書は、「現代を生き抜くための根幹の能力」を解説する4部作の最新作。
1作目から3作目は下記の通りです。
2作目:マーケット感覚を身につけよう
3作目:自分の時間を取り戻そう
「自分の意見で生きていこう」の要約
では、ここからは要約です。
さっそくいきましょう。
著書を執筆した理由
ちきりんさんがこの本を執筆した理由は、2つあります。
- 自分の意見を明確にできる人が少ないと気づいたから。
- 正解のない問題に意見をもてなければ、自分の人生を歩めないから。
この世の中は、正解のある問題ばかりではありません。
「正解のない問題」がたくさんあります。
正解のない問題に立ち向かうためにも、一人ひとりの「意見」が必要なのです。
正解のある問題、ない問題
世の中のあらゆる問題は、正解のある問題と正解のない問題に分けられます。
では、その違いはなんでしょう?
【正解のある問題】
答えがあるので、調べればわかる。正解と誤答のみで、意見はない。
例)算数の問題、人類の歴史、など
【正解のない問題】
答えがないから、調べてもわからない。意見しかない。
例)結婚すべきか、転職すべきか、など
上記の通り。
正解のある問題には、「答え」があります。
たとえば、「2+2」の答えは4ですよね?
この問題に対し、「いや、6だと思う!」というのは、意見ではありません。ただの誤答です。
一方で、正解のない問題には「意見」しかありません。
「私の意見」や、「〇〇さんの意見」といったように、さまざまな意見が存在します。
なぜ意見が必要か?
では、なぜ意見が必要なのでしょう?
その理由は、正解のない問題は、人生を左右する大きな問題が多いからです。
- 結婚はいつするか?
- 転職は今するべきか?
- 起業するか、会社に勤めるか?
上記はすべて「答え」がありません。
しかし、今後の人生を決めるにあたり、非常に大きな問題です。
意見と反応の違い
意見とは、ポジションをとることです。
つまり、「賛成」か「反対」かの、自分の立ち位置を決めること。
逆に反応は、ポジションをとらないこと。
プログラミングだけで生活できることに、賛成か反対かを述べていないからですね。
反応は意見を言うよりも簡単です。
なぜなら、考えなくても言えるから。
意見に自信が持てない理由
自分の意見に自信をもっている!
そう答えられる人は、そうそういないでしょう。
なぜなら、「自分の意見は正しいのか?」と、少しでも疑ってしまうから。
でも実は、意見に対して正しいもクソもないんですよ。
正解のない問題に対しての「意見」なので、そもそも「正しい意見」なんてものは存在しません。
自信をもって意見を言うためには、自分の頭で考え抜く必要がある。それのみです。
ここでちきりんさんは、「世の中の9割の人が反対意見でも、自分の意見は変わらない!」と断言できるまで考え抜く、と述べています。
人生に答え合わせはいらない
「正しい人生を歩みたい!」と思うことは、悪いことではありません。
しかし、他人の正しい人生が、自分でも正しい人生とは限りません。
なぜなら、あなたの人生は「正解のない問題」だから。
正解がないからこそ、自分の「意見」で切り開くしかないのです。
これをちきりんさんは「学校的価値観」という言葉で表現しています。
学校的価値観とは「あらゆる問題には正解があると思い込んでしまう価値観」のことで、私が命名したものです。
たとえば
- しっかり勉強していい学校に入る
- 正社員として安定した職につく
- 家庭をもって子供を育てる
といった具合に、正解を提示される価値観のことですね。
学校的価値観に縛られると、めちゃくちゃ生きづらいんですよ。
そもそも人生に正解なんてないのに、正解はこれだ!と断言されてるようなもんですから。
つまり、「生き方に正解があると刷り込まれることが、生きづらさの原因であるのでは?」というちきりんさんの考えです。
人生に答え合わせはいりません。
正解なんてないんだから、自分の意見をもって生きていきましょう。
「自分の意見で生きていこう」の書評
自分の意見で生きていくことの重要性を、これでもか!ってほど詰め込んだ本でしたね。
記事の冒頭にも書きましたが、ぼくは意見を言うのが苦手な人間です。
「なんてありきたりな意見しか言えないんだ...」と落ち込むこともあります。
でも、「そもそもなんで意見をもつ必要があるの?」という本質を、本書を読んで学ぶことができました。
以前よりも、数歩先ですが前を歩けるようになったと思います。
明日からすぐにできること
とはいえ、いきなり人に意見を言うのは怖いですよね。
なので、まずは自分の考えを言語化しましょう。
それだけでいいと思います。
ほんの些細なことでもいいんですよ。
自分が何かを感じた部分を、さらっと流してしまうのではなく、意見をもつ。
そして、自分なりに考え抜いた内容を書く。
それだけでも、前の自分とは比べ物にならないくらい成長できるはずですよ。
なので、「読書→意見」のサイクルを回すことができれば、より成長できる。
「じゃあ、本を大量に読むためにはどうすんの?」という方へ、オススメなのがKindle Unlimited。月額980円の読み放題サービスです。
詳しくは下記の記事で解説していますので、よろしければどうぞ。
>>【学びの宝庫】Kindle Unlimitedの評判・口コミは?メリット・デメリットまで徹底解説!
本日は以上になります。