安定していて、なおかつ稼げる職業といえば薬剤師。
周りは「薬剤師は安定してるからいいよ!」って言うけど、実のところどうなの?
そんな疑問に答えます。
たしかにひと昔前の薬剤師は、資格を取りさえすれば、食いっぱぐれのない安定した職業でした。
そんな話を、1度は聞いたことがあるでしょう。
どうも薬剤師ブロガーのyasuです。
本日は「薬剤師はオワコンなのか?」について語っていきます。
結論、薬剤師の職はなくならないけど、「オワコン化の波はきてる」かと。
薬局しか事業のない会社は、この先しんどくなるのでは?というのがぼくの見解です。
なぜなら、立地のメリットがなくなるから。
病院の前に薬局建てればボロ儲けって時代は、そろそろ終焉を迎えます。
一方で、気になるのは「薬剤師はどう生き残ればいいの?」というところ。
安心してください。
収入が安定してるとは言い切れないですが、まだまだ薬剤師は強いですよ。
ではさっそくいきましょう。
薬剤師がオワコンな理由は2つ
薬剤師がオワコンだと思われる理由は、2つあります。
下記の通りです。
- 立地のメリットがなくなるから
- 国が薬局をコントロールしてるから
ではそれぞれ解説していきます。
立地のメリットがなくなるから【外来が減る】
まず1つ目は、立地のメリットがなくなるから。
というのも、2022年4月より「オンライン化」が一気に進んだんですよね。
ここで重要なキーワードが「オンライン服薬指導」です。
オンライン服薬指導のメリットは下記の通り。
- 自宅にいながら薬の説明を受けられる
- 自宅まで薬を送ってもらえる
つまり、病院の診察を受けたら、どこの薬局でもらおうが患者さんの自由になるのです。
今までは、病院の近くに薬局を建てれば、勝ちゲーでした。
病院に来た患者さんは、こぞって近くの薬局を利用したからです。
それが一変。
オンライン化によって、そのメリットが失われつつあります。
Amazonや楽天の薬局業界への進出もある
で、そこでの驚異がAmazonや楽天です。
既存の物流システムを持つこの2社が、薬局に進出してくると思われます(これはあくまで予想です)。
なぜなら、「生活用品はAmazonで買ってるし、薬も一緒にAmazonでいいや」って人が一定数出てくるから。
すべての患者さんが一気に奪われる、とまではいかなくとも、今より少なくなることは大いに予想できます。
「オンライン服薬指導→工場から薬を出荷」という流れが主流になる時代は、すぐそこかもしれません。
国が薬局をコントロールしてるから【医療費を減らすため】
2つ目は、国が薬局の利益構造をコントロールしてるから。
これは、調剤報酬改訂によるものですね。
要するに、どの薬局も選ばれる時代になってるんですよ。
国が求める「薬局像」になれば生き残れるし、そうでない薬局はふるい落とされる。
合格点を取れなければ、入学できないのと一緒です。
医療費を抑える理由【高齢化がどんどん進むから】
高齢者率は、2025年には30%。
2060年には40%になると予測されています。
そこで国は、今のうちから医療費を抑えようとしてるわけです。
「日本が貧乏だから、医療保険が使えません!」なんてことのないように。
そのしわよせが、薬局にきてるのは間違いありません。
頑張っても、なかなか収益が出ない時代になっています。
【未来予測】職はなくならないけど、年収は下がるかも
いかがでしょうか?
あまりいい話ではないですよね。
「薬剤師はいなくなっちゃうの?」と不安になる方もいると思います。
理由は、薬剤師がいなくなって喜ぶ人は誰もいないから。
むしろ、「いやいや、薬剤師いないと困るんだけど」という方がたくさんいます。
一方で、年収は下がるでしょう。
その理由は下記の通りです。
- Amazon、楽天にシェアを奪われるから
- 医療費削減はこれからも続くから
会社の利益が少なくなれば、年収を下げざるを得ない。
近い将来じゃないにしても、収入が減る可能性は大いにあります。
さらに、ここ最近は健康意識の高い人も増えてますよね?
ぼくの予想ですが、2〜30年後は病気になる人が、今よりグッと減るのでは?と思っています。
薬剤師オワコンの波を乗り越えるためには?【オススメの方法3つ】
では、「薬剤師は年収も下がり、細々と生きていくしかないのか?」というと、そうでもないです。
オワコンの波を乗り越える方法は、下記の通り。
- 薬剤師のスキルをとことん磨く
- 個人で稼ぐ力をつける
- 広く事業展開してる会社へ転職
それぞれ解説していきます。
薬剤師のスキルをとことん磨く【プロフェッショナルの道】
薬剤師のスキルを磨くと、薬剤師オワコンの波を乗り越えられます。
「出たよ!めっちゃベタなやつ!」と思うなかれ。
ベタなやつこそ、重要なんです。
ここでのスキルとは、コミュニケーションとか、薬の知識とか、そういうものではありません。
会社に利益を出せるスキルを、ゴリッと磨きましょう。
その理由は、下記の通り。
- どんな会社でも働けるから
- 会社の評価が上がり、年収が上がるから
1つ目は、説明するまでもないですよね。
会社に利益を出せる人材は、どの会社も欲しがりますから。
2つ目は、年収が上がるから。
会社の利益を上げ続ければ、評価はめちゃくちゃ上がります。
結果、年収も上がりますよね。
スキルがあれば、「薬剤師はオワコンだ!」などと言われようが、おかまいなしです。
患者さんの悩みを解決し、会社に利益を出せる人材は、確実に生き残りますから。
個人で稼ぐ力をつける【副業】
薬剤師オワコンを乗り越えるためには、副業もオススメです。
なぜなら、薬剤師の給料が減っても、「副業収入の柱」があればガチで強いから。
もちろん、役職につけるほど実力があれば話は別ですが、「そんなにゴリッと働きたくねーよ」という人も、少なからずいるでしょう。
たとえば、下記の通りです。
- プログラミング
- ブログ
- WEBライター
- WEBデザイン
- YouTube
上記のようなものですね。
副業で結果が出れば、薬剤師の資格なしでも食っていけます。
そこまで到達できれば、収入面での不安はグッと減るでしょう。
人生100年時代がくるので、1つの職に固執しなくていい
2021年時点での平均寿命は、80歳そこそこです。
一方で、これからは「人生100年時代」を迎えると言われています。
というのも、「医療の発達」だけではなく、「健康への取り組み」がどんどん加速するから。
日本でも「健康日本21」を代表するように、健康への取り組みに力を入れています。
となれば、1つの職で人生をまっとうするのは、現実性に欠けます。
老後資金が多く必要になるので、定年が65歳ではなく、70歳とか75歳になる可能性がグッと上がるからです。
で、それを見越して、ぼくは副業はオススメしています。
多くのスキルがあったほうが、お金に困らずに済むからです。
このような生き方は、「LIFE SHIFT」で学びました。
未来を予測している本で、めちゃくちゃ良本ですよ。
読んで損はないので、1度読んでみてください。
広く事業展開してる会社へ転職
また、「薬局以外の事業のある会社」へ転職するのもオススメです。
その理由は、会社が倒産するリスクが低いから。
収入源がいくつかあるので、経営が傾いて「すぐに倒産!」とはならないはずです。
たとえば、下記の通りです。
- 薬局と不動産
- 薬局と介護施設
- 薬局と卸業者
これからは、薬局以外の「収益の柱」がないと、生き残るのは難しい。
であれば、資金パワーのある会社へ、今のうちに転職するのもアリでしょう。
オススメの転職サイトは?
「どうやって薬局を探せばいいの?」という方には、転職サイトの活用をオススメします。
とはいえ転職サイトは30社ほどあり、それぞれ特徴があります。
どれを選べばいいの? と悩む方へ、おすすめの転職サイトを厳選しました。
下記記事にて詳しく解説しています。
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薬剤師のおすすめ転職サイトランキング【失敗しない選び方を現役薬剤師が解説】
まとめ:未来を明るくするために動き出そう
「安定して稼げる職業=薬剤師」とは言えない時代を迎えています。
その理由は、オンライン化が進み、立地のメリットがなくなってるから。
では、オワコンの波がきている薬剤師は、どう生き残ればいいのか?
結論、下記の通りです。
- 薬剤師のスキルを磨く
- 個人で稼ぐ力をつける
- 広く事業展開してる会社へ転職
薬剤師になれば安泰なんて、口が裂けても言えません。
とはいえ、まだまだ強みを活かせる職業であることは事実。
資格の強みを活かしていきましょう。
本日は以上になります。