管理薬剤師と薬局長ってなにが違うの?
そう疑問に思ったことはありませんか?
そもそもなぜ役職が分かれてるか、意味がわからないって方も多いでしょう。
結論から言うと、法律で決められてるリーダーが管理薬剤師。そうじゃなければ薬局長です。
本当に、これしか違いがありません。
上下関係は、薬局長が上で管理薬剤師が下のケースが多いです。
で、分かれてるのにはちゃんとした「理由」があります。
ズバリ、下記の通りです。
- リーダー1人では管理しきれないため
- 役職を作ってモチベーションを上げるため
- 会社の都合
それぞれ、本記事でくわしく解説していきます。
管理薬剤師と薬局長の違いとは?
管理薬剤師と薬局長の違いは、法律で決められてるリーダーか、そうじゃないかの違いしかありません。
薬局の管理者はハンコを押す機会が多いですよね? そんなときに登場するのは管理薬剤師です。
管理薬剤師は法律で決められたリーダーなので、保健所への提出物だったり、薬局内の掲示物には、その人の名前が必要になります。
で、薬局長のほうは「薬局のキャプテン」みたいなイメージです。
たとえば、下記のような仕事は薬局長がします。
- 店舗の取りまとめ
- クレーム対応
- ドクターとの連携
ここまで話してきて「リーダー1人でいいんでないの?」と思う方も多いでしょう。
でも、それができないから分けられてるんですよね。
次でくわしく解説していきます。
薬局長と管理薬剤師を分ける理由
では、なぜ薬局長と管理薬剤師を分ける必要があるのか?
結論、下記の通りです。
それぞれ解説していきます。
リーダー1人では管理しきれないため
薬局の規模が大きいと、リーダーを2人置くときがあります。
というのも、1人ではまとめきれないからですね。
コミュニケーションがとれないスタッフが生まれたり、情報共有でミスマッチが起こりやすくなります。
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人を管理するのには限界があるんですよ。多すぎると管理しきれず、チームがバラバラになるリスクが出る。
人数が多いほどうまくいきそうな気もしますが、実はその逆で、人数をギュッと絞ったほうがうまくいきますよっていう事例です。
役職を作ってモチベーションを上げるため
役職が少ないと、スタッフのモチベーションが下がりがちです。
というのも、ステップアップしたくても、そのステップがないから。
「ステップアップできないなら、この会社辞めるわ」という人も多くなります。
で、それを避けるために、薬局長と管理薬剤師を分けるわけです。
優秀な人がいなくならないための施策ですね。
会社の都合
最後は会社の都合。あまり国からはよく思われない内容ですが、「建前だけ管理薬剤師」ってときがあります。
結論から言うと「地域支援加算」です。
ぶっちゃけ、この加算をとればめちゃくちゃ儲かるし、とれないなら大幅な収入ダウンとなる。
1日100枚の薬局で考えてみましょう。
地域支援加算1の39点(2022年時点)があるのとないのとでは、下記のように差が出ます。
1日あたりの収益の差
加算をとってない薬局:0円
1ヶ月では、およそ90万の差。年間となると1,000万の差が出るほどです。
で、その加算をとるために「管理薬剤師の条件」があるんですよ。
下記の通りです。
- 薬剤師として5年以上の勤務経験
- 週32時間以上の労働
- その薬局で1年以上勤務経験
つまり、下記のような人が管理薬剤師をすると、加算がとれません。
- 他の薬局で働いていた薬剤師
- 薬剤師歴が5年以内
- パート薬剤師
薬局長と管理薬剤師、どっちが「上」なの?
では、薬局長と管理薬剤師のどちらが「上」なのか?
薬局長がリーダー、つまりまとめ役。管理薬剤師は薬局長のヘルプ役ってケースが多いですね。
ただ先述したとおり、法律上のリーダーは管理薬剤師です。
書類にハンコを押したり、立ち入り検査に対応するのは管理薬剤師でなければいけません。
忙しいところだと、薬局長と管理薬剤師が仕事を分担して、それぞれがまとめ役として機能してる店舗もあります。
その場合でも薬局長がトップで、管理薬剤師がうまく立ち回ってる感じがします。
薬局長と管理薬剤師の仕事をうまく「分担」する方法
しかし、どうしても「薬局長と管理薬剤師のすみ分けが難しい!」と声が出ることもあります。
その理由は、分担がうまくできていないから。
2人のコミュニケーションがうまくとれると、他のスタッフも気持ちよく働けるのは間違いありません。
というのも、薬局長と管理薬剤師で仕事を分担できるので、お互いに心の余裕ができるから。
余裕がなくなって、雰囲気が悪くなるのを防ぐことができます。
リーダー1人は結構しんどい
リーダーが1人ってのは、やはり大変です。そりゃ泣きたくなるくらい。
1人でも自分の気持ちをわかってくれる人がいるだけで、ありがたいんですよ。
リーダーを分けるのは問題視されてますが、働きやすさや風通しの良さを考えるならぼくは「アリ」と感じます。ぶっちゃけ助かりますしね。
薬局長と管理薬剤師を兼ねてる店舗も多い
ここまで薬局長と管理薬剤師の違いについて解説してきましたが、分担せずに管理薬剤師1人のみ! という店舗のほうが多いです。
国から白い目で見られることなく、まっとうに業務できますからね。
店舗の人数が5〜6人までは、分ける必要もないでしょう。リーダー1人さえいれば、まとめられる規模だからです。
まとめ:薬局長と管理薬剤師には明確な違いがあります
薬局長と管理薬剤師には明確な違いがあります。
分けられてるのにも理由があって、下記のとおりですね。
- リーダー1人では管理しきれないため
- 役職を作ってモチベーションを上げるため
- 会社の都合
個人的な感想ですが、大きな店舗では分けたほうがいいと思いますよ。
なぜなら、リーダーの負担が分散するから。
1人でまとめるのは、やっぱしんどいですよ。力を借りれるなら、もちろん借りたほうがいい。
もし「リーダー1人ではしんどすぎ、ハゲそう」って感じてるなら、本記事の内容を上司に相談してみてください。
少しでも楽しく働けるきっかけになれれば幸いです。
本日は以上です。