外来だけでもしんどいのに、在宅なんて無理だよ......。
そんな悩みを抱えていませんか?
ぶっちゃけ、在宅をやりたくない薬剤師は結構多いんですよ。
そこで今回は、在宅をやりたくない薬剤師が生き残る方法について解説します。
結論、下記の通りです。
- 外来で生きる道を探す【会社に相談】
- 在宅に力を入れてない職場へ転職
- 薬局以外で働く
ぼく個人の意見としては、今後は在宅中心に仕事しないと「潰れる」と感じています。なぜなら、オンライン化で外来のシェアが奪われるから。
Amazon薬局の進出により、外来の数が減る。売上が前年比を大きく下回る、なんてことも大いにありえると思うんですよね。
でもね、それでも在宅やりたくないって気持ちもわかります。
本記事を読むことで、在宅に悩むことなくキャリアを積むことができるでしょう。
これからの薬剤師と在宅医療
在宅の需要は増え続けるでしょう。なぜなら、シンプルに高齢者が増え、在宅のニーズが増えるから。
そこを考えると、今在宅に力をいれないのは、正直まずいんじゃないかなー? と思ってます。
今から在宅薬局として信用貯金をモリモリ貯めないと。ここでの信用とは、在宅クリニックだったり施設からの信用です。
いざ在宅を増やしたい! となっても、実績がないと他の薬局にシェアを奪われてしまいます。
在宅医療は薬局だけで完結できません。たくさんの職種と関わりがあります。
たとえば、下記の通りですね。
- 医師
- 訪問看護師
- ケアマネ
- 栄養士
- 理学療法士
- 施設スタッフ
上記のスタッフから信頼される環境づくりが大事です。だからこそ、今からコツコツを動き始めたほうがいいです。
多くの薬剤師が在宅をやりたくない理由とは?
一方で、在宅やりたくない! って薬剤師は実は多いんですよね。
理由は下記の通りです。
それぞれ解説していきます。
外来だけでもしんどい
普段の外来が忙しいと、在宅に力が回りません。なぜなら、外来で手一杯だから。
忙しくて人手も足りてないのに、在宅なんて回せるわけありません。在宅やるなら人手が欲しい! というのが現場の本音でしょう。
コロナの発熱外来が始まってからは、負担が一気に増えました。在宅をやりたくてもできない、という薬局はたくさんあります。
時間を取られる
在宅1件でも時間が大きくとられます。外来とは比較になりません。
というのも、在宅を希望する方は基本的に薬を多く飲んでいるから。
元気じゃないから家で治療を受けてるのに、薬が少ないってケースはほとんどありません。
一連の流れを、トータル3時間だとしましょう。外来なら「調剤→投薬→薬歴」で、どんなに長くても1人1時間ほどで終わります。
これからオンライン服薬指導が進めば、今よりも楽になる予感はします。しかし、現状では時間が多くとられます。
衛生上の都合【几帳面な人にはキツい】
患者さんの家はいつもきれい、というわけではありません。むしろ、そうじゃないパターンが多いですね。
一方で、独居の方はゴミが床に落ちてたり、タバコの匂いがキツかったりと、衛生的によろしくないケースも多々あります。
したがって、几帳面な薬剤師ほど在宅をやりたくないと思うでしょう。
休日がなくなる【残業も増える】
患者さんの体調が急変すると、休日でも出勤します。たとえば高熱が出たときや、痛みがひどくなって痛み止めが必要なときですね。
こういった場合、担当である薬剤師が対応します。休日でも処方が出たら、訪問しなければいけません。
また、平日の閉店直前に、飛び込みで処方が出るときもあります。そんなときは、お届けに行きます。
知識に自信がない
在宅ではより多くの知識が求められます。たとえば保険点数や衛生材料などの知識ですね。
基本的には薬剤師は1人で訪問します。なので、わからないことがあっても、1人で対応しなければいけません。
自宅でお話すると、患者さんからもいろいろな質問がとんできます。それに対応するためには、知識がないといけません。
わからないことが多くて在宅は怖い、と思う薬剤師は多いですよ。
在宅をやりたくない薬剤師が生き残る方法とは?
できれば在宅をやりたくない、と思ってる薬剤師は多いです。
ここからは「どうすれば在宅をやらずに生き残れるか?」について解説していきます。
結論、下記の通りです。
外来で生きる道を探す【会社に相談】
在宅をやりたくないなら、外来で生きる道を探しましょう。というのも、在宅以外となると外来しかないからです。
今なら外来のほうがコスパは良いです。店舗で信頼されるかかりつけ薬剤師になれば、外来担当でも会社に許してもらえるかもしれません。
今後はオンライン服薬指導が浸透し、在宅ワークの薬剤師も増えるでしょう。となると、そこで働ける可能性も生まれます。
まずは上司に相談してみましょう。
「在宅やりたくないです」だけでは通らないと思いますが、きちんと根拠を説明すれば納得してくれるかもしれません。
在宅に力を入れてない職場へ転職
そもそも在宅に力を入れていない職場に転職するのも1つの手です。
薬局の代表者によっては在宅のノウハウを知らず、外来しかやっていない薬局もたくさんありますから。
国の方針としては、在宅の実績がないと儲けが出ない仕組みになっています。しかし、在宅に力を入れない会社はたくさんありますよ。
猫の手も借りたい! という会社は地方だけじゃなく、どこも多いです。
おすすめの転職サイトは下記の記事にまとめていますので参考ください。
-
薬剤師のおすすめ転職サイトランキング【失敗しない選び方を現役薬剤師が解説】
薬局以外で働く
最後に、薬局じゃない職場で働く方法です。たとえば、下記のような職種です。
- 病院薬剤師
- MR
- MS
- ライター
- プログラマー
そもそも在宅のない職場に転職すれば、在宅うんぬんで悩むことはなくなります。
とはいえ、業種が違う場合、ほとんど新人のつもりで働く覚悟が必要です。
「新天地で新しいことをやりたい!」と思う人にとってはオススメの方法になります。
在宅医療の楽しさとは?
在宅の楽しさって何? という方は多いと思います。
ぼくもそうでした。やりはじめの時は、何が楽しいの? と思ってました。
しかし、患者さんやご家族とゆっくり話をする機会が増えてから思ったのです。
もちろん、大変なことはたくさんあります。忙しいときに緊急で呼び出されたりすると、絶望感ハンパないです。
しかし「やりがい」や「楽しさ」は、たしかにあります。
- より深い知識をつけることができる
- 医師や看護師と連携がとれる
- 地域のために働いてる実感がある
在宅をメインで行ってる薬剤師は、ここにやりがいを感じている方が多いですね。
在宅を楽しむためには?
では、どうすれば在宅を楽しめるようになるのでしょう?
知識がないと医師や看護師からの質問に答えられませんし、経験がないと対応に困るケースが出てきます。
なので、まずは在宅の件数をこなしましょう。少しずつ経験が増えれば、楽しくなってきますよ。
まとめ
今後の薬剤師には、在宅スキルは必須になってきます。
しかしその一方で、在宅は絶対したくない! という人が多いのは事実です。
そこで今回は、在宅せずとも生き残る方法について解説しました。
結論、下記の通りです。
- 外来で生きる道を探す【会社に相談】
- 在宅に力を入れてない職場へ転職
- 薬局以外で働く
もはや薬剤師として働きたくないと思ってる方は、他の職種を探すのも大いにありです。下記の記事を参考にしてください。
-
薬剤師として働きたくないのは悪いこと?【結論:そんなことありません】
本日は以上になります。