- M&Aされた薬局はどうなるの?
- 中小と大手の違いは何?
- 中小と大手、それぞれどんな人が向いてる?
調剤薬局では、M&Aが活発です。
というのも、薬局はコンビニの数より多く、事業を拡大するためにはM&Aが手っ取り早いから。
大手が中小を買収するニュースを、誰しも一度は聞いたことがあるはずです。
つまり、中小と大手の、酸いも甘いも全てを知っています。
本記事では、M&Aによって変わったことや、中小と大手の違いを、実体験を基に解説します。
そこらへんのネット情報よりも、実体験なので、信頼性は高いですよ。
そもそもM&Aとは?
M&AとはMerger and Acquisitions(合併と買収)の略です。
意味はそのまんまですね。大手が中小を買収して、統合するって意味です。
大手がM&Aをする理由
大手が中小を買収する理由はたった1つ。
事業を拡大させるためです。
新規で薬局オープンするより、既存の薬局を買ったほうが楽なんですよ。
ドクターとの関係性を心配しなくていいですし、何より従業員や設備も整っていますから。
新規オープンだとそうはいきません。
「どの薬剤師を配属させようか?」
「設備はどうしようか?」
など、多くの準備が必要です。
また、収益の見通しが立ちやすいのも、M&Aのメリットでしょう。
のように、計算しやすいので(加算を考えると、少し変動はありますが)。
中小企業の経営者はなぜ薬局を「売り」に出すのか?
では、中小企業はなぜ大手に薬局を売るのでしょう?
1番の問題は「後継者」です。
経営陣の高齢化により、後継者がいないと廃業になります。
そうなると、従業員の生活を守れない。泣く泣く売りに出すことも多いです。
一方で、「あと数年したら、経営難しくね?」と感じて売りに出す人もいます。
というのも、経営が赤字になってからでは、売りに出したくても買い手がいない可能性があるから。
もちろん、黒字の薬局ですよね。
というのも、買収後も黒字を計算できるわけですから。
で、赤字だったらわざわざ買い取らない。
メリットがないからです。
【調剤薬局】中小と大手の違いとは?
では、中小と大手の違いは何でしょう?
「少しは理解してるけど、あまり詳しくない」という方が多いのではないでしょうか?
ぼくが感じた「絶対的な違い」は下記の通りです。
- 利益への意識
- ルールの細かさ
- 社内の風通し
では、さっそく解説していきます。
利益への意識
まずはじめに、「利益への意識」は天と地ほどの差があります。
中小の場合、「利益は二の次!」と考えてるスタッフが多いのではないでしょうか?
ぼくの場合、会社からそこまで利益を求められなかったですし。
会社全体で、いわゆるガツガツ飢えてるハングリー精神たるものは、皆無でした。
一方で、大手は利益重視の考え方。まさに飢えまくりです。
加算の取りこぼしがないよう、口酸っぱく指導されます。
ということは、
「加算が取れてない=患者さんに貢献できていない」
となるわけです。
まぁ、会社の存続を考えると間違ってはいないでしょう。
でも、初めはこのギャップに苦しみましたね。
ルールの細かさ
中小企業は、ルールが曖昧なところがありますよね。
たとえば、ハンコの押し方だったり、書類の保管方法だったり。
店舗ごとに任せてる感じで、会社全体のルールがなかったりします。
で、大手はどうなのかと言うと、ガッチガチにルール化されている。
カチコチで、硬すぎるくらいです。
ルールがガチガチなメリットは下記の通りです。
- 店舗異動があっても働きやすい
- 問題が起こりづらい
- 内部監査の対策をしやすい
とはいえ、「えっ?ここまでしなきゃいけないの?」ということも、よくあります。
自由に働きたい人にとっては、キツイでしょう。
社内の風通し
社内の風通しは、中小のほうがいいです。
なぜなら、スタッフ間の距離が近いから。上司や社長とも、ゆっくり話すことができます。
風通しがいいと、会社のために頑張ろうって気になれるんですよね。
「うちの社長って、怖いとこもあるけど実は優しいんだな」みたいなエピソードがあると、一気に社長のことを好きになりますよね?
ところが、大手だとそうはいかない。
名前も顔もわからない人から、連絡が来るなんて日常茶飯事です。
「えっ、誰?」って思い、一瞬フリーズしますから。
風通しの良さで言ったら、中小が圧倒的に強い。
いわゆる、「人間味」とか「温かみ」みたいなものが存在します。
中小に向いてる人
ここまで中小と大手の違いを、つらつらと書いてきました。
では、中小に向いてる人はどんな人でしょうか?
結論、下記の通りです。
- 人間関係を大事にしたい人
- 利益ばかり追い求めたくない人
- 主体的に動ける人
特に3つ目の「主体的に動ける人」は、中小に向いてると思います。
なぜなら、既存のルールを壊して、イノベーションを起こせる可能性があるから。
大手だと規制が厳しいので、ルール1つ変えるのも難しいんですよ。
ゆえに、主体的に考えられる人は、中小のほうが輝けます。
大手に向いてる人
一方で、大手に向いてる人もいます。
下記の通りです。
- 大手の価値観に共感できる人
- 実力主義な人
- 「今どき」の設備で働きたい人
実際に、大手でやりがいをもって働いている人は、たくさんいますよ。
ぼくも大手で働いて、薬剤師としてのスキルが上がりましたし、学びも多かった。
中小で働き続けていたら学べなかった内容もありますし、そこは感謝しています。
合併して何が変わったか?
「で、合併して何が変わったの?」
ここが1番気になるところでしょう。
変わったところ、変わらなかったところ、それぞれあります。
ただし、今回のケースは「自分の場合は」です。
ではさっそくいきましょう。
合併して変わったこと
まずは合併して変わったところですね。
下記の通りです。
- レセコンや薬歴などのシステムすべて
- 薬局名やユニフォーム
- 業務ルール
- 人が辞めていった
レセコンや薬歴などのシステムはすべて変わりました。
いわゆるリプレースです。
システムを移行して、めちゃくちゃ大変だったのが「患者情報の移行」です。
副作用歴やアレルギー歴など、すべてを新しいシステムに移行するのに、大体2ヶ月くらいはかかりました。
また、薬局名やユニフォーム、業務ルールは、サクッと変わっていきました。
先述した通り、大手はルールがカッチコチです。慣れるまでが大変でした。
最後に、人が辞めていったこと。
一緒に働いてきたスタッフが、どんどんと辞めていきます。
合併して変わらなかったこと
合併して変わらなかったことは、下記の2つです。
- 給料
- 勤務先
給料面は、ぼくの場合は「変化なし」でした。
でも、普通に考えたらそうですよね。減らしたら確実に辞めますもん。
あとは勤務先。
大手は全国に店舗がありますが、理不尽に県外に飛ばされることはありませんでしたよ。
今の薬局に不満を持つ方へ
いかがでしょうか?
大手に吸収された後のイメージは、大体つかめましたかね?
中小の良さもありますし、大手の良さもあるので、一概に「万人受けする会社はここだ!」とは言い切れません。
ただ、もしあなたが今の会社に不満を持っているのであれば、ダラダラ過ごしてはいけませんよ。
M&Aで大手に吸収されてからでは、後の祭りですから。
ぼくが中小で働いていた時も、経営困難の噂は耳にしていました。
ですが、「うちの社長は、大手に売らないだろう」と、軽んじていたのです。
その一心で、この記事を書きました。
「俺は今働いてる会社を吸収なんてさせない!絶対守るんだ!」
そのような使命感を持っている方は、ぜひ企業のために尽くしてください。
企業側も、そのような人材は喉から手が出るほど欲しいわけですから。
めちゃくちゃ優遇してくれると思います。
ただ、そこまで使命感を持てるのはごく少数。
人間てのは、そこまで強くないのも事実です。
「会社は好きだけど、そこまで責任はもてない...」
「自分の人生は自分だけのものだから、楽しく生きたい」
と思われる方のほうが圧倒的に多いのです。
大手に吸収されたくない。
でも今の会社では、今後が不安だ。
そんな方は、1人でモヤモヤしてはいけません。
「相談のプロ」に任せましょ。
「相談のプロ」である転職エージェント
「今の会社で働き続けていいのか?」と悩んでいる方には、転職エージェントをオススメします。
自分の状況を客観視するためには、転職エージェントを利用するのが手っ取り早い。
なぜなら、転職エージェントは薬局の「市場全体」を見ているからです。
要するに、どの薬局がヤバくて、どの薬局が伸びてるのかもすぐに判断できる。そこが「強み」です。
今のあなたの年収や待遇が、他の会社に比べてどうなのか?
今勤めている会社で働き続けるのはリスクが高いのか?
転職エージェントと話さえできれば、上記がすぐにわかります。
そこで、オススメできるエージェントは「ファルマスタッフ」。
ぼくも実際に利用しましたが、質問に対して真摯に向き合ってくれた印象です。
そして何より、「選択権はあなたにありますよ」という姿勢が良かった。
転職をゴリ押しするのではなく、今の会社に留まる選択肢も出してくれましたから。
もし、今の会社に悩みや不安があるならば、まずはファルマスタッフに登録してみましょ。
なんせ登録も相談も、すべて「無料」ですからね。
誰でもサクッと登録できるので、今すぐ済ませましょ。
>>薬剤師の求人・転職なら「ファルマスタッフ」
まとめ:中小と大手の「違い」は予想以上に大きい
今回は、中小が大手にM&Aされたケースについて解説してきました。
合併する大手によって差はあれど、中小と大手には絶対的な「違い」が存在します。
その違いとは、下記の通りです。
- 利益への意識
- 社内ルール
- 社内の風通し
もし今回の記事を読んで、「え、今の自分の状況大丈夫か?」と不安になったら、まずは転職エージェントに相談してみましょ。
1人でモヤモヤしても、なかなか解決しないですから。
そこでオススメなのがファルマスタッフです。
無料で簡単に登録できます。まずはそこからやってみましょ。
>>薬剤師の求人・転職なら「ファルマスタッフ」
ぼくと同じ失敗をしないためにも、少しずつ行動してみてください。
本日は以上になります。